酸蝕歯の治療方法

酸蝕歯の治療は、お口の状態や、生活習慣によって異なりますので、お近くの歯科医院を受診し、どのような治療になるのか相談しましょう。
<歯に影響が少ない場合>
歯質を強化する薬剤を塗って症状を軽減させます。
<歯に影響が大きい場合>

虫歯の治療と同様に、詰め物や被せ物を入れる処置や、ダメージが大きければ抜歯が必要となることもあります。
<飲食物や日常生活に問題があって引き起こしている場合>

食生活の指導を受けて改善が必要となります。胃酸によって引き起こしている場合は、内科や心療内科と連携をとって治療を進めることになります。

酸のあるものを飲食する前後の対策について

お酢や、炭酸飲料、クエン酸やリンゴ酸を含むスポーツ飲料、柑橘系の果物や飲料、ワイン、フルーツティなどは特に酸性度が高く、摂取した後は歯が一時的に柔らかくなってしまいますので、下記のことに注意しましょう(歯科 双眼ルーペ)。

■お口の中で長時間溜めておかない
お口の中に酸性の飲食物が長くとどまっていれば、歯は酸の影響を受けてしまいます。ダラダラと飲食物をとることは控え、飲み物はお口の中に溜めずに飲み込むようにしましょう。

■酸を早く中和させる
飲食後は、お口の中に酸が長くとどまらないように、水や緑茶を飲んだりうがいをしたりするとよいでしょう。また、糖類を含まない(成分分析表に糖類0g表示とされている)ガムを噛むことも有効です。ガムを噛むことによって、唾液の量を増やすことができ、お口の中の酸を中和させることができます。また、唾液にはミネラルが含まれているので、一時的に柔らかくなった歯の再石灰化を期待することができます。


■スポーツの前後や就寝前は、酸性度の高い飲食を控える
スポーツ中や寝ている間は、唾液の量が少なくなるため、酸が中和されにくくなります。スポーツの前後や就寝前は、摂取を控えた方がよいでしょう。

■飲食後30分は歯磨きを控える
軟化した歯が削れるのを防ぐため、飲食後30分は歯磨きを控えましょう(超音波スケーラー 家庭用)。

■歯質の強化を促す製品を利用する
フッ素やリカルデント(CPP-ACP)を含む製品は、再石灰化の促進を期待することができます。これらを含む歯磨き剤や、歯磨きの仕上げに使うジェルやペーストなどもありますので、上手に使って歯質を強化するとよいでしょう。使用方法については、歯科医師や衛生士に相談しましょう。