ホワイトニングによっての痛み

ホワイトニングの施術中やホワイトニングを行った後に、ズキッとした鋭い痛みが起こることがあります。ホワイトニングを行った際に起こる痛みは、知覚過敏という症状です。歯は表面の薄いペリクル層という膜とその内側にエナメル層、さらに象牙質、そして歯の中心にある神経でできています。象牙質には刺激にとても敏感な神経があり、この神経が刺激を受けてしまうと知覚過敏の症状が出てしまいます。

 

f:id:hemntoe:20170615160858j:plain


神経は熱い、冷たいなどの刺激をすべて痛いと感じてしまいます。冷たいアイスなどを食べたときに歯がしみるような感覚はこれと同じ症状です。このような知覚は象牙質にもあり、虫歯や歯周病など何かしらの原因で象牙質が表面に出てしまっていると、冷たいものや熱いものなどにしみるような痛みが起こります。その象牙質を守る役割をしているのがエナメル層なのです(ホワイトニング機械)。

本来なら、象牙質を守る役割をしているエナメル層が象牙質への刺激をバリアしていますが、ペリクル層が剥がれてしまってエナメル層に傷や欠け(クラック)ていると、その部分は象牙質触れることができる状態になってしまいます。この状態だと、象牙質へ直接刺激が伝わってしまい、痛みが発生してしまうのです


ホワイトニングで歯が痛む原因は、歯に塗るホワイトニング薬剤にあります。ホワイトニング薬剤は一般的に高濃度の過酸化尿素過酸化水素(消毒液などに利用されている成分)を配合した薬剤を使用しています。過酸化水素は消毒液として薬局などでも販売されていますが、濃度の薄い消毒液でも傷口に触れると痛みを感じてしまいますよね。ホワイトニングで痛みが出る原理はこれと同じなのです。濃度の高いホワイトニング薬剤が歯から浸透し、神経に触れると強い痛みを感じてしまいます。健康な歯の人でも痛みを感じてしまうことはあるのです。

また、ホワイトニング薬剤は歯の表面にあるペリクル層という薄い膜を剥がしてしまう効果があるのです。ペリクル層が剥がれてしまうと、痛みや知覚過敏の原因にもなってしまいます。さらに、歯科医院でホワイトニングを行う場合、歯にホワイトニング薬剤を塗ったあとに特殊な光を当てることによって熱を発生させ、ホワイトニング薬剤の効果を高める方法があります。この熱によっても痛みを感じてしまうことがあるのです。