睡眠時無呼吸症候群

「うるさくて隣で寝られない!」

「寝てる時に呼吸が止まっているみたい…」
「いびき」は、自覚症状よりも周りの人からの指摘によって気がつくことが多いのではないでしょうか。

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しかし、「いびき」には、周りに迷惑をかけてしまうこと以外に、「熟睡を妨げる」という生活上で大きな弊害があり、近年「いびき」治療の必要性が注目されています。

「いびき」の原因

では、そのいびきはどのようにして起こるのでしょうか?

人間は主に鼻から呼吸をしています。
空気の通り道となる鼻からのどにかけての「上気道」が狭くなり、粘膜や分泌物が振動して鳴るのが「いびき」です。「上気道」が狭くなる理由としては、骨格や肥満、鼻づまり、ストレス、環境や生活習慣、さらには腫瘍などの病気や薬などが上げられています。

笛を吹かれたことはありますでしょうか?
口笛は口を狭め、そこに空気を通すことによって音を出します。
いびきの理屈も、口を狭めると奏でられる口笛と同じようなもので、それが上気道(のどの奥)でおきるものなのです(CPAP装置)。


睡眠時無呼吸症候群

「いびき」の症状が進む、つまり、常にのどの奥が狭い状態が続くと、眠りが浅くなり、疲労感や集中力低下といった、生活に悪影響を及ぼす症状が出てきます。
さらに悪化すると、睡眠中に気道が完全にふさがれ、呼吸が出来ない状態になります。
一晩のうちに、何十回も何十秒間、ひどい時には1分~2分近く呼吸が止まっている状態が200回以上繰り返される状態が、「睡眠時無呼吸症候群」です。

みなさんが寝ている間に、誰かに鼻と口を1分間塞がれ、それを100回以上繰り返される…。睡眠中は毎日それの繰り返し…。考えるだけでぞっとしませんか?

想像して頂くと、いびき、つまり睡眠時無呼吸症候群の恐ろしさがわかって頂けるのではないでしょうか。

日本でいびきを習慣的にかく人は2,000万人以上、そのうち約10%の200万人が睡眠時無呼吸症候群だと言われています。
以前、東海道新幹線の運転手が睡眠時無呼吸症候群で居眠り運転をした事例も記憶に新しいと思います。
重症の睡眠時無呼吸症候群の人の事故率は、普通の人の約7倍だとも言われており、「いびきはうるさい」だけでは済まされない問題になっています (パルスオキシメーター)。